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Double 山下浩二 × スズキタカユキ
“現場主義”の撮影ウラ

ヘアコラム

2016.06.24.Fri

1

まずは揺れる髪、揺れるドレスを動画でご覧いただきたい。

 

「白ドレスを赤く染めたい」と言い出したのは山下さん(笑)。

オフホワイトが基調のsuzuki takayukiの服を「赤く染める!?」。そんな発想は山下さんにしかない。本当にそんなことが実現できるのだろうか。

しかし、山下さんの頭の中には霧がかった湖に赤いドレス、黒い髪。すでに全体のイメージができあがっている。

“白”を染め、

“赤”をきざむ

2

事前にスズキさんが染め粉で染めた衣装に触れると、素材によってはまだ少し湿っているような不思議な質感。

同じ赤でも、こんなにもさまざまな質感の赤が生まれるのか。そんな驚きが一同に湧いた瞬間、「ビリッ! ビリッ!」と布が裂ける音。スズキさんが赤い布を手でちぎっている。

さらに大きなハサミで「ジョキジョキ」と布を切りきざむ音。

 

夜明け前の午前4時。うっすら明るくなり始めた闇の中、

ちぎり、むすび、破り、きざみ……3体の赤ドレスは撮影現場で完成されたのだ。

3

変える勇気

壊す勇気

撮影現場では、お互いのクリエーションをじっと黙って見ていた山下さんとスズキさん。手の動きを見て、先回りし、ヘアメイクや衣装に合わせながら、必要ないと思ったことはその場で潔くやめる。内側から湧き起こった新たなインスピレーションを頼りに手法を変える。

当日までは「赤い衣装に合わせて、3人黒髪でいく」と考えていた山下さんだったが、金髪モデルに被せる予定だった黒髪ウイッグを取りやめ、素髪を活かすことに。

4

(月刊BOB 2016年8月号 特集「ふわっと!ゆるっと! が次のかわいいをつくる リラックス・パーマ」)

 

湖畔で繰り広げられた、ライブ感たっぷりのクリエーション。

2人に共通していたのは、さりげない場所に髪を、布を置く“手”。つくり込みすぎず、無理な場所に髪や布を持ってきたりはせずに、素材をまとう人が心地よいと感じるようにヘアや衣装をデザインする。

 

自分の“腕”を信じているから、現場でも他の人のアイデアや予期せぬ事態に対応できる。

そんな現場主義のクリエーションを見せつけられたかのようだった。

5

Profile

山下浩二

やましたこうじ/1961年鹿児島県生まれ。高津理容美容専門学校卒業。1994年にHEARTSを、2001年にDoubleをオープン。『山下浩二のたねあかし(髪書房)』で魅せた山下ワールドは、多くの美容師の心をつかんだ。

 

スズキタカユキ

すずきたかゆき/1975年愛知県生まれ。東京造形大学在学中に友人と開いた展示会をきっかけに映画、ダンス、ミュージシャンなどの衣装を手がけるようになる。2002-03A/Wからsuzuki takayukiとして自身のブランドを立ち上げる。

 

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