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rooms39で感じるクリエイション動向 「自然への敬いと楽しさ、心地よさの共存」

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2019.09.18.Wed

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2019 年 9 月 4 日(水)~ 6 日(金)に五反田 TOC で開かれたキュレーションイベント、rooms 39。39回目の今回も、世界中のファッション・デザイン ・アートなど約 300 ブランドが参加し、バイヤーやクリエイターをはじめとした約2万人を動員しました。

今回はそんなrooms39を巡り、美容業界の今後へのヒントとなりそうなクリエイションの動向を探ります。

 

本能でわかる「人にも自然にもいいもの」がこれからの消費キーワード

まず向かったのはイベントスペース「rooms ACADEMY」で開かれる株式会社ビオスタイルのプレスお披露目会。2019年12月に京都・四条河原町に開業する複合型商業施設「GOOD NATURE STATION」と、施設発のオリジナルコスメブランド「NEMOHAMO」についてお話を伺ってきました。

GOOD NATURE STATION」は、人にも自然にも心地よくて楽しいモノ・コトを提案する施設。1階は、セレクト食材を買えるマーケットやレストランを併設した食の体験フロア。2階は四季を五感で味わうガストロノミー、3階が「NEMOHAMO」のコスメが並ぶショップやスパなど毎日にパワーをチャージするフロア、4階から9階が心地よいひとときを過ごせるホテル。単純には比べられませんが「無印良品 銀座」にフロア構成が近い感じがします。

すべてのフロアを貫くコンセプトは「体・心・地域・社会・地球にとって健康的で、しあわせであること」。加えて、オーガニック認証などの基準をストイックに追うのではなく、もっと本能的に感じられる楽しさや心地よい体験を提案できる施設のようです。京都高島屋と3階で直結するという好立地。オーガニックや環境問題に関心の深い外国人観光客にも注目されそうです。

自然・エシカル・心地よさ・丁寧さ といったキーワードをインプットし、rooms探検を続けます。どのブースも個性的ですが、その中でも目を惹くところにお邪魔し、ブランドコンセプト、クリエイターが感じるクリエイションの動向、最近感じるお客さまのニーズや指向を伺います。

 

時短なのに贅沢なセルフケアに需要あり。本能に訴えかける香りも重要!

最初に伺ったのは、香りにこだわったハンドメイドキャンドルブランドとして1998年に誕生したSWATi(スワティー)。2018年12月に誕生したばかりのデイリーボディーケアシリーズ「MARBLE label」をPRされていたディレクターの服部めぐみさんにお話を伺いました。

 

――「MARBLE label」のどんな特徴がお客さまから支持されていると感じますか?

服部さん:まずは、時短と贅沢さが両立している点だと思います。商品を届けたいお客さまは、日々仕事や子育てで忙しい女性なので、たとえばウォッシングとスクラブが同時にできるアイテムで時短しながら、「本能に響く香り」をお手入れ後にも感じられるよう工夫しました。香りが長く続くので、お手入れ自体は短くても「自分で自分をいたわれた」という満足感を味わっていただけると思います。

――最近、服部さんが感じられるお客さまの指向の変化はありますか?

服部さん:これまでスワティーの商品は贈り物としてお求めいただくことがほとんどでしたが、ご自宅用が増えました。後回しにしがちな自分のケアに向き合われている印象です。また、「次の世代」に負担をかけたくないと考える方が増えたと思います。私たちも、パッケージにリサイクルペーパーや木材パルプの代替である「バガス紙」を採用していますが、そういった細かな部分も商品選びのポイントにされている方もいらっしゃいます。

 

素材や製法が明確で安心! 植物まるごとの力を感じるコスメ

続いて、先ほどプレスお披露目会で紹介いただいたコスメブランド「NEMOHAMO」のブースへ。太陽や大地のエネルギーを感じるオレンジ色で統一されたブース内は、多くのバイヤーや美容家の方の注目を集めていました。

「NEMOHAMO」はその名の通り「根も、葉も、茎も、花も、実も」、過酷な環境下で生き抜く植物の要素すべての力をエキス化してできたスキンケア・トイレタリーライン。対馬の契約農家でつくられた3年物の無農薬オタネニンジンや、自社所有の里山で育てられた植物を原料としているそう。商品案内を担当していたBEAUTY事業部の赤尾さんにイチオシの商品を教えていただきました。

 赤尾さん:一番は洗顔ソープで、植物の酵素や栄養分を壊さないよう熱を加えず熟成させるコールドプロセス製法でつくられています。一度に150個しかできず、熟成に最大60日もかかるのですが、その分美容効果も高く洗うだけでお肌がしっとりします。私たちスタッフも、コスメの原料になる植物を工場裏の里山からいただいて、丁寧に洗ってきました。

 

自然そのものの美しさがそばにあると、それだけで心地いい

次にお邪魔したのは、自然の花々を樹脂にとじこめたアクセサリーを生み出す「Little Witch」。フローリストとして活躍していた藤本 睦さんが「生花の美しさを身に着けられたらどんなに素敵だろう」と感じて立ち上げられたブランドです。

――製作にあたって、藤本さんが大切にされていることは何ですか?

藤本さん:生花がもつ「自然な美しさ」にこだわってつくっています。同じシリーズでもその花の個性によってイメージが違いますし、少しずつ経年変化もします。できるだけそのままの美を活かすため、生花に一筆一筆樹脂を塗って仕上げています。鮮やかな色味のアクセサリーであっても、着色は一切していません。

――どんなお客さまが「Little Witch」のアクセサリーを求められますか?

藤本さん:お花が好きな方はもちろん、ストーリー性や自分だけの思い出を大切にされている女性が多いと感じます。ビジュアルだけでなく花言葉を選ぶポイントにされたり、結婚式のブーケの一部を樹脂加工して普段使いのアクセサリーにされたり…。あと、人工的な雰囲気のものより、自然の美しさをそばに置きたいという方も増えている気がしますね。美容室やライフスタイル系ショップのインテリアも、ボタニカルな雰囲気が好まれているようで、今日も展示している「ウツボカズラ」(写真右上)などは店舗のディスプレイにお求めいただくこともあります。

 

エシカルに関心の高い世代にアプローチ。本物を地道に伝える

rooms39のエシカルエリアに出展されていたのは、柔軟剤がいらないナチュラルな洗濯用洗剤を開発、販売する「リブレ ヨコハマ」。「シルク・ドゥ・ソレイユ」の舞台衣装のクリーニング担当に選ばれるなど、トップアーティストからも信頼の厚いユニークなクリーニング店だそう。代表の茂木康之さんにインタビューします。

――リブレの洗濯用洗剤の特徴を教えてください。

茂木さん:一番は、生地を守りながら洗える点です。「服のアンチエイジング」と僕たちは定義していますが、パーム油をベースにした植物の力で汚れを落としながら、洋服を傷めず洗うので、洗えば洗うほど新品に近づくような仕上がりになります。ファッション感度の高い方が通われる美容室にも当社の洗剤を扱っていただいています。

――リブレの商品は、どんなお客さまに届けたいですか?

茂木さん:とにかく洋服が大好きな方ですね。洋服を長く着るには、ご自宅でのケアが大切。リブレは洗剤の提案だけでなく、全国で洗濯の方法を学ぶ講座も開いています。僕たちも意外でしたが、参加者の8割以上が20代男性の方。彼らは環境問題や社会問題にも関心が高いし、職人の手作りといったこだわりの一着を大切に着ています。若者にとってリブレの洗剤は高価だと思いますが、今から本物の良さを知ると、この先の暮らしが変わると思う。これからも地道に本物を伝え、多くのお客さまから選ばれたいと思います。

「クリエイションのフロンティア」と称されるキュレーションイベント、rooms。アーティストやクリエイターではない一般人には近寄りがたい世界なのかなぁ…と半ばこわごわ足を踏み入れましたが、環境問題への取り組みを紹介するブースやエシカルエリア、今回新設の「SOUL&BODYエリア」の盛り上がりから感じられたのは「人間をふくむ自然への敬い」。

自然の豊かさに敬意を払い、自分のできることから、人も自然も健やかになれる選択を重ねていこう。という穏やかで前向きなメッセージを感じました。

 


 

文:岡島 梓(https://www.facebook.com/azusa.okajima

撮影:菊池麻美

 

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