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今さら聞けない毛髪科学の疑問を「カウンセリングで使える言葉」に!
『美容師のケミ質問』に毛髪診断士・前田秀雄さんが解説★★

ヘアケア

2018.11.18.Sun

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お客さまの髪や頭皮の悩みに的確に答えるのも、美容師の大切な仕事。そのために、美容専門学校で毛髪科学を、勉強しますよね? でも、むずかしい化学式や用語についていけず、毛髪科学が苦手……。そんな人に朗報! 小社刊『美容師のケミ会話』なら、そのままお客さまに話せる言葉で解説されているのでわかりやすいと大好評。

その誌面と連動した特典企画「ケミ質問」に寄せられた今さら聞けない疑問を、厳選して紹介します!

 

答えてくれる人▶▶ 前田秀雄さん

(株)NORIKO代表。毛髪診断士および毛髪協会認定講師。

1965年9月6日生まれ。京都理容美容専修学校卒業後、1991年に母・紀子さんが創業したのりこ美容室に勤務。2007年に事業を継承し(株)NORIKOを設立。代表取締役社長となる。1995年に毛髪診断士および毛髪協会認定講師の資格を取得。小さな美容室の「行きつけマーケティング」という独自化経営のコアを支えるのが毛髪科学知識であり、徹底した悩み解決提案・施術にこだわって、店販購買率95%、顧客リピート率95%超という驚異的な数字を誇る。著書に『ちっちゃい美容室のでっかい革命』(2015年)、『美容師のケミ会話』(2018年/ともに髪書房刊)。


 

美容師のケミ会話って?

 

まず「ケミ会話」とは「ケミカル(Chemical:化学)+会話」の造語。(ダジャレ!)

英会話を習得するのにも、ただ英文法を暗記するだけではだめですよね? 英語を話すための脳の使い方をトレーニングするのが、英会話のレッスン。この「ケミ会話」もそれと同じで、毛髪科学の知識をカウンセリングで使いこなすことを目標としています。

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読者のみなさんから
質問を募集しました!

さて、その中から今回紹介するのが「ケミ質問」。ご想像のとおり、ケミカル(Chemical)にまつわる質問です(そのまま!)

この書籍『美容師のケミ会話』は、実際に美容師のみなさんから寄せられた40個以上の「今さら聞けないケミ質問」を元に、答え方や必要な知識を学べるつくりになっています。

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★たまにホームカラーするくらい、いいでしょ?

★市販のシャンプーでオススメを教えて

★育毛剤ってホントに効くの?

 

などなど……「美容室で聞かれることあるある」を25問網羅したもの。

そして、書籍を購入してもらった読者のみなさんに「今さら聞けないケミ質問」を大募集!☟

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その中でも、特にお役立ち&おもしろい!質問を3点ご紹介します。

システアミンを使った
クセ取り施術の応用が知りたい!

質問は、こんな感じでLINE@やTwitterなどのSNSで寄せてもらいました!

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つむじのクセはシステアミンを使われるとのことですが、酸化はさせずに還元だけさせれば良いのでしょうか?

それと、襟足やみつ襟の浮きクセのある髪にも応用して収めることはできるのでしょうか!?

よろしくお願い致します!(以下すべてLINE@への質問より引用)

前田さんの回答は以下の通りです!

お答えします。結論は、当然酸化はします!

ストレートスタイルならファーストローション塗布して時間を置き、十字にコーミングした後、お流し。で、セカンドローション塗布して時間を置きます。

 

パーマスタイルなら、ファーストローション塗布までは同じ。お流し後は、水巻きでワインディングし、もう一度ファーストローション塗布し、時間を置きその後、セカンドローション塗布してカールを形成すれば、つむじも消せて尚且つ、カールを形成することができます!

ボリュームアップ、ボリュームダウン自由自在。襟足やみつ襟のクセも同様です。

還元と酸化は表裏一体

原理原則を守ってコントロールをすることが大事ですね。^_^

パーマやヘアカラー後
髪は洗って大丈夫?

続けて、薬剤メニューのホームケアに関するご質問です。

お客様からの質問で的確に答えることが出来なくて、“なんとなく……”答えていることがあります。

パーマや、カラーの施術をされたお客様に、「何日くらいしたら洗って良いの??」とよく聞かれるのですが、いつも戸惑ってしまいます。

ぜひ、アドバイス頂けたら幸いです。 よろしくお願いいたします。

さて、前田さんはなんと答えたのでしょうか?

パーマやカラーリングしたら2〜3日はシャンプーをしない方が良い!ってよく聞く話ですよねー。

すぐにシャンプーをするとパーマが取れちゃう?ホンマかいな?(笑)

 

それなら、パーマ後にカラーリングしたら絶対シャンプーなんて出来ないですよねー。

そりゃシャンプーをすればするほど、どうしてもパーマやカラーが取れていくのは間違いないですが、その日に洗おうが、数日我慢して洗おうがパーマやカラーの取れ方の違いはほとんどありません。そう考えてもいいレベルだと思う。

それよりも、パーマの持ちやカラーリングの色持ちを出来るだけ良くする方法にチカラを入れた方がいいです。

 

SS結合を出来るだけ不完全にしないで、出来るだけ酸化をしっかりとしてやることや、残留アルカリ、残留過酸化水素等、残留物をしっかりと除去してやる方が、パーマの持ちやカラーリングの色持ちが良くなると思います。

 

結論、明日から洗ってください!

 

現役歯医者さんからの
こんな質問も!!

美容業界外の読者の方からも、ご質問をいただきました!

ケミ会話のケミ質問させていただきます。東福寺で歯科医をやっていますSと申します。いつも前田先生にはお世話になっております。

質問は、歯科麻酔のあとのヘアカラーについてです。交差反応が起こるため避けた方がいいと言われているようですが、今まで治療後のヘアカラーのことなど言及したことはありませんでした。注意点あれば教えてください。

前田さんの知識に驚き! の回答がコチラ☟

これもお客様にはカウンセリングの際には伝えたいことですよねー。

 

先ず、アレルギーとは原因物質(アレルゲン)が触れたり、体内に入ったときに、体が危険と判断し抗体を作ってしまうことで発症する自己免疫システムです。なので、初めて原因物質に触れたときには起こらず、2度目の接触以降に発症することになります。

 

しかし、初めてのヘアカラー時にはアレルギー症状が出ることがあります。

または、ヘアカラー時にアレルギー症状が出る方が、ヘアカラーとは全く関係ないものにアレルギー反応を起こしてしまうことが多々あります。

 

これは、ヘアカラーの主成分である酸化染料と、異なる製品のある成分との化学構造が似ているために、アレルギー反応を起こしてしまうことによるもので、これを《交差反応》と呼びます。

交差反応とは、体内にアレルギーを引き起す原因物質、アレルゲンが侵入してアレルギーを発症した時、免疫反応によって抗体が作られ、抗体が特定のアレルゲンを認識します。特定のアレルゲンと構造式の類似したアレルゲンが身体の中に侵入すると、抗体は類似しているアレルゲンを識別できず、同じものと認識してアレルギーを発症させてしまう反応を言います。

 

ヘアカラーでのアレルギーの原因は「パラフェニレンジアミン」であることが多いですが、これに似た成分の酸化染毛料には

・パラトルエンジアミン

・ニトロパラフェニレンジアミン

・パラニトロオルトフェニレンジアミン

・パラメトキシメタフェニレンジアミン

など、「ジアミン系」染毛料があり、それに加え、ジアミン系と同じ様に酸化染料に含まれることが多い染料に、

・パラアミノフェノール

・メタアミノフェノール

・パラメチルアミノフェノール

などの「フェノール系」があります。

 

この「ジアミン系」「フェノール系」は化学構造が似ていることから、一度これらのどれかでアレルギーを発症した場合、交差反応が起こる可能性があります。

 

ヘアカラーの酸化染料と交差反応を示してしまう物質には、歯科医師が治療する際に使用する麻酔(ベンゾカイン)も含まれています。

 

麻酔が切れるのは、およそ1~3時間後でしたでしょうか…

歯医者さんで歯科治療の際に麻酔するのなら、すぐにヘアカラーするのはやはり、避けた方が良いです。

できれば治療する前(2、3日前)には、カラーは済ませておき、そのあとに歯科治療、をお勧めします

***

いかがでしたでしょうか?

ステキなヘアスタイルでお客さまに満足してもらうのが美容師さんの仕事。ですが、それだけでなく…、いや、提供するヘアスタイルの満足度を上げるためにも「素材=髪・頭皮」にまつわる知識をしっかり身に着けるのはとっても大切なことです。

 

お客さまのお悩みや「なぜ?」に「なんとなく」答えていませんか?

もし、少しでもドキッとしたなら、ぜひ改めて「ケミ会話」を学び直してください。

 

お客さまの髪と頭皮に、責任を持つこと!

これからますます生涯美容の考え方が広まっていくはず。そんな時代に、毛髪科学の勉強を深めることは急務でしょう。

 

それが、美容“師”としての使命であり、これからの美容市場を生き残っていく美容師力につながるはずです。

 

なお、まだまだ「ケミ質問」は募集しています! あなたの質問が、WEBZINEで紹介されるかも?

どしどしご応募ください⭐︎⭐︎

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【好評につき重版決定★前田秀雄さんの書籍はコチラ↓】

美容師のケミ会話』 前田秀雄(のりこ美容室)

B5判/192ページ 本体価格 3,900円+税

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