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美術館ガイド 浦島茂世氏選出!
美容師におすすめしたい美術館・博物館【前編】

2018.12.25.Tue

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1人ひとりに似合う髪型のフォルムやデザインをつくりあげることと、芸術作品、建築物はとても近いのではないでしょうか。インスピレーションや自身のクリエイティブ作品のアイデアを得るために、美術館・博物館巡りを趣味にされる美容師さんも多いと思います。

 

今回、髪書房WEBZINEでは、年間約100館以上へ足を運ぶという美術館ガイドの浦島茂世さんに取材をし、美容師がぜひ訪れるべき美術館・博物館を選出していただきました!

 

 

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【浦島茂世氏 プロフィール】  フリーライター。神奈川県鎌倉市出身。時間を見つけては美術館やギャラリーに足を運び、その情報をWebや雑誌「OZmagazine」や「東京人」など幅広いメディアで発信中。著書に「東京のちいさな美術館めぐり」、「企画展だけじゃもったいない 日本の美術館めぐり」(株式会社GB.)など。All About美術館ガイドも務める。(photo : Asako Hoshi)

『企画展だけじゃもったいない
日本の美術館めぐり』
浦島茂世著/G.B.刊

 

 

美術館、どうやって見るのが正解!?

浦島「正解はないのですが、まずは説明を読む前に、展示全体を見るといいかもしれません。自分のペースで歩いていると、ふと足が止まる作品があるんですよね。何で足が止まったのか、少し考えてみましょう。そして、その作品の説明を読むと、自分自身に対しても新たな発見があるかもしれませんよ」

編集「今回、美容師さんに行ってほしい美術館・博物館を選んでもらいましたが、どういう視点で選んでいただいたのでしょうか」

浦島「例えば、皆さんもよくご存じのエドヴァルド・ムンクの《叫び》という作品がありますが、実はあの作品ってものすごく大きいんですよ! 近くでよく見ると筆の跡が見えるし、教科書で見るのと色も微妙に違います。私の想像で恐縮ですが、美容師さんって、何かの跡を見て“この人はここに気をつかっていたんだな”と気づけるし、気づくことに意味がある職業の方だと思うんですね。SNSやWEBの情報ばかりでなく、実際に自分の目で見ることの大切さも分かっていらっしゃる方が多いですしね」

編集「そうですね」

浦島「あとは、時代の流れを読むのが仕事、という面もあります。時代を読む力って、実は美術館と博物館でつけることができるんですよ! 具体的にお伝えすると、同じ時代の美術作品を見て、共通点を見つけることができるようになれば、過去の時代を切り取ることができるようになるんです。それができれば、これが今だ! と今の時代を読んだアウトプットもできるようになります」

編集「なるほど! 美容師と美術館。やはり切り離せない関係のようです」

浦島「今回は数館選出させていただきましたが、まだまだおすすめしたいところがたくさんあります。ぜひ訪れてみてください!」

 

1.モエレ沼公園

【北海道・札幌市】

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 日系アメリカ人の彫刻家イサム・ノグチが手がけた公園です。「全体をひとつの彫刻作品とする」というコンセプトで作られた、巨大な彫刻でもあります。美容師さんの仕事も、その人に似合う髪型を“彫りだす”という意味で共通点も多いと思いますし、ノグチが設計した公園遊具などからインスピレーションを得ることができる場所だと思います。

 約189ヘクタールととても広いため、入口でレンタル自転車を借りて回るのもおすすめ。1日に3~4回ショープログラムが見れる「海の噴水」も必見ですよ! 遠方で行きづらい方は、Google Earthで一度訪れてみてもいいかもしれません。

「海の噴水」

「海の噴水」

上空から見たモエレ沼公園

上空から見たモエレ沼公園

 

写真提供:モエレ沼公園

 

■モエレ沼公園
ホームページ:http://moerenumapark.jp/
住所:北海道札幌市東区モエレ沼公園1-1
料金:入園料無料
営業時間、定休日はホームページにてご確認ください。

 

2.十和田市現代美術館

【青森県・十和田市】

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 西沢立衛(にしざわりゅうえ)が設計した、現代美術専門の美術館です。西沢立衛は、美容師さんにも人気の、豊島美術館(香川県)も設計している建築家。

 白いキューブが連なる建物の中には、1室に1作品ずつが常設展示されているのが特徴です。キューブ型の展示室では、33組の現代美術家それぞれの個性的な世界観を存分に感じることができ、新たなインスピレーションを得ることができるのは間違いありません。

 アジアや南米も含め、グローバルに活躍する芸術家が、十和田市現代美術館のためにつくった作品たちはもちろん、まち全体でアートを楽しむことができるのも十和田の醍醐味!

≪スタンディング・ウーマン≫  ロン・ミュエク 撮影:小山田邦哉

≪スタンディング・ウーマン≫
ロン・ミュエク
撮影:小山田邦哉

 

≪ファット・ハウス≫ ≪ファット・カー≫  エルヴィン・ヴルム 撮影:小山田邦哉

≪ファット・ハウス≫ ≪ファット・カー≫
エルヴィン・ヴルム
撮影:小山田邦哉

 

■2019年3月24日(日)まで開催

企画展「毛利悠子 ただし抵抗はあるものとする」

十和田市企画展

《墓の中に閉じ込めたのなら、せめて墓なみに静かにしてくれ for V.T. 》
展示風景 2018
撮影:小山田邦哉

 

写真提供:十和田市現代美術館

 

■十和田市現代美術館
ホームページ:http://towadaartcenter.com/
住所:青森県十和田市西二番町10-9
料金:常設展:一般510円、企画展:一般800円、常設展と企画展:一般1200円ほか ※イベントなどで別途料金の場合あり
営業時間、定休日はホームページにてご確認ください。

 

3.金沢21世紀美術館

【石川県・金沢市】

撮影:渡邉 修

 建物の周りには壁がなく、街にとけこんでいる現代美術専門の美術館。円形の建物は4つの出入り口を持ち、どこから入っても楽しめるのが特徴です。すみだ北斎美術館(東京)も設計した妹島和世(せじまかずよ)と、西沢立衛(にしざわりゅうえ)によるSANAAの設立。同館を象徴するレアンドロ・エルリッヒの≪スイミング・プール≫、ジェームズ・タレル≪ブルー・プラネット・スカイ≫は必見です。老若男女問わず楽しめる美術館は、人と人との関わりや日常を改めて見つめ直すきっかけになる作品が多く、日々のサロンワークにも新たな気づきを得られるかもしれません。

≪スイミング・プール≫ 2004年  レアンドロ・エルリッヒ  金沢21世紀美術館蔵  撮影:渡邉 修

≪スイミング・プール≫ 2004年
レアンドロ・エルリッヒ
金沢21世紀美術館蔵
撮影:渡邉 修

 

雲を測る男

≪雲を測る男≫ 1998年
ヤン・ファーブル (C) Angelos bvba
金沢21世紀美術館蔵
撮影:中道淳/ナカサアンドパートナーズ

 

写真提供:金沢21世紀美術館

 

■金沢21世紀美術館
ホームページ:https://www.kanazawa21.jp/
住所:石川県金沢市広坂1-2-1
料金:コレクション展:一般360円ほか※企画展は展示内容により異なる
営業時間、定休日はホームページにてご確認ください。

 

4.東京都庭園美術館

【東京都・港区】

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 まず注目すべきは、当時最新のアール・デコ装飾様式(ヨーロッパ、アメリカを中心に1910年代半ば~1930年代にかけて流行。直線的なデザイン、幾何学模様モチーフ、原色の対比などが特徴)を取り入れたモダンな建物と内装。2015年には、国の重要文化財に指定されています。元々は、アール・デコの全盛期にフランスに滞在していた朝香宮(あさかのみや)夫妻の邸宅だったこともあり、他の美術館とは違った雰囲気で展示を楽しむことができるんです。

 また、1920年代はヨーロッパでファッションが大流行した時代。庭園美術館の企画展はファッションに関するものも多く、ファッション史を勉強したい美容師さんにおすすめです。

東京都庭園美術館 芝庭

東京都庭園美術館 芝庭

 

■2019年1月14日(月・祝)まで開催

企画展「エキゾティック×モダン アール・デコと異境へのまなざし」

≪ローブ≫ ポール・ポワレ 藤田真理子、ポール・ジュリアン・アレキサンダー蔵

≪ローブ≫
ポール・ポワレ
藤田真理子、ポール・ジュリアン・アレキサンダー蔵

 

■2019年1月26日(土)~4月7日(日)開催

企画展「岡上淑子 フォトコラージュ 沈黙の奇蹟」

《マスク》 ©Okanoue Toshiko, 個人蔵

《マスク》
©Okanoue Toshiko, 個人蔵

 

写真提供:東京都庭園美術館

 

■東京都庭園美術館
ホームページ:https://www.teien-art-museum.ne.jp/
住所:東京都港区白金台5-21-9
料金:庭園入場料 一般200円ほか ※企画展は展示により異なる
営業時間、定休日はホームページにてご確認ください。

 

5.ワタリウム美術館

【東京都・渋谷区】

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 青山の中心で、現代美術作品を楽しむことはもちろん、充実したミュージアムショップ、カフェがあり、ゆっくりと1日中過ごすことができます。同館は、作品の説明書きがとても丁寧で、自分なりに作品を見た後に読むと、より作品への理解を深めることができるんです。他の美術館よりも企画展の幅が広く、アジア、日本のアーティストの企画展を開催していることも多いため、海外からのお客さまも多く訪れています。国際的アートの中にある日本アートの立ち位置という視点で選ばれた作家・作品たちから、世界の中にある日本の美容の在り方についても重ねて考える機会になるのではないでしょうか。

 

■2019年3月31日(日)まで開催

TADANOBU ASANO 3634 浅野忠信展

© Tadanobu Asano

© Tadanobu Asano

 

© Tadanobu Asano

© Tadanobu Asano

 

作品写真提供:ワタリウム美術館

 

■ワタリウム美術館
ホームページ:http://www.watarium.co.jp/
住所:東京都渋谷区神宮前3-7-6
料金:大人1,000円/学生(25歳以下)800円 ※展示内容により異なる
休館日:月曜日(12/24、1/14、2/11は開館)、12/31-1/3は休館
開館時間:11時~19時(毎週水曜日は21時まで延長)

 

 

美術館ガイド 浦島茂世氏選出!

美容師におすすめしたい美術館・博物館 ~後編~ につづく

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